こんにちは、パーソナルブランドプロデューサーの宇野です。
この動画はストーリーテリングについてお話ししていきます。
突然ですが、あなたは人に自分の想いを正確に伝えることができますか?
私は32歳になるまで、人に想いを伝えるのがとても苦手でした。
言葉足らずで誤解されることも多く、サラリーマン時代は自分が意図しない捉え方をされてしまい「人を傷つけたり」「人を怒らせてしまう」こともありました。
伝え方ひとつで信頼を失ってしまうことが何度もありました。
一番つらかったのは、取引先とのすれ違いです。
私が「仮の1つの案」だった提案を伝えたところ、相手は「決定事項」と勘違いしてしまい、クレームになったことがあります。
「ちゃんと言ってくれなきゃ困る」と責められ、信頼関係は崩壊しかけました。
そのとき「自分の中ではわかっている」だけでは通用しない世界なんだと痛感しました。
そこから私は、“伝える技術”をゼロから学び始めました。
- 曖昧な表現を避ける
- 相手の前提を想像して言葉を選ぶ
- 感情も「なぜそう思ったか」とセットで伝える
これらを意識するだけで、少しずつ関係が変わっていったんです。
そして、ストーリーテリングを身につけたことで、今では「わかりやすく伝えてくれる」「ちゃんと話を聞いてくれる人」と言われるようになり、企業研修やミーティングでも信頼を得られるようになりました。
「伝えることは、才能じゃなくて技術だ」と気づけた今、以前の自分と同じように悩む人にこそ伝えたいと思っています。
あなたの中にある本当の想いは、きっと伝え方しだいで届くようになると…
はい、と言うことで、少し想像してみてください。
もし、自分の想いを正確に相手に伝えることができたら…
- 伝えたいことが正しく伝わるので人間関係がより良くなる
- 人の感情を動かすことができるので、行動してもらえるようになる
このように、今よりも人生が良くなると思いませんか?
それを叶えるのがストーリーテリングです。
ストーリーテリングは、人の心を動かす最も効果的な手法の1つです。
ビジネスでも教育でも日常の会話でも、伝えたいことがあるならストーリーの力を借りることで、相手の記憶に残り共感を呼び起こすことができます。
パーソナルブランディングにおいても、メッセージを正確に届けることは大切な要素になります。
この動画では、ストーリーテリングの基本から、作り方までを丁寧に解説していきます。
ストーリーテリングをまったく知らない方でも、自分で効果的なストーリーが語れるようになりますので、ぜひ最後までご覧ください。
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詳しくは、こちらのページをご覧ください。
それでは、始めていきます。
1:ストーリーテリングとは?
親子の関係、夫婦の関係、恋人との関係、上司と部下の関係、友人との関係、お客様との関係…
これら人間関係は共感が大切だと言われています。
人は共感によって動きます。
では、共感とはどのような意味なのでしょうか?
調べてみると「他人の考え・主張に、全くそうだと感ずること。その気持。同感」と書かれています。
つまり、ターゲットの思っていることを言語化して代弁し、それは理解できる…とターゲットに伝えることで共感が生まれるということです。
しかし、普通に共感を得ようと話しても、うまく伝わらないどころか、聞いてもらえない…ということが多々あります。
そこで大切になってくるのがストーリーテリングです。
ストーリーテリングとは、物語を使って情報や感情を伝える技術です。
物語は単なる出来事の羅列ではなく「起承転結」や「感情の動き」を伴ったメッセージの伝達手段です。
ストーリーテリングの目的は…
- 相手の共感を得る
- 記憶に残す
- 行動を促す
主に以下の3つです。
- なぜあなたが今そのビジネスをしているのか?
- これまでにどんな経験をしてきたのか?
- どんな想いを持ってビジネスをしているのか?
これらを“物語”として語ることで、単なる情報ではなく共感が生まれ“記憶に残る存在”になりお問い合わせやセミナーの申し込み、商品・サービスの購入といった行動につながります。
現代は、SNSや動画、ブログなど、誰もが発信者になることができる為、情報が溢れています。
その中で選ばれ、覚えてもらうには感情に訴えることが必要です。
ストーリーテリングは、情報に「意味」と「感動」を与え伝達力を高めます。
2:ストーリーテンプレート
物語を作り話をする…と聞くと
- そもそも話の構成が下手だから伝えるのが苦手なんだよ
- 構成を考えるのが大変そう
- 自分の構成で大丈夫なのか
このように思いますよね。
しかし、安心してください。
ストーリーを作る上で話をする順番、構成は既に決まっています。
実は、私たちの感情を動かす「映画」や「ドラマ」は勿論、人の感情を動かすのが上手い人は、皆、テンプレートを活用して話をしているのです。
このテンプレートに沿って自分の言葉を伝えるだけで、共感をうみ、記憶に残し、行動を促すことができるのです。
代表的なテンプレートをご紹介します。
1:ヒーローズ・ジャーニー(Hero’s Journey)
ヒーローズ・ジャーニーは、神話学者ジョーゼフ・キャンベルが提唱し、多くの映画や小説のベースとなっている構造です。
- 日常世界(The Ordinary World) 主人公が普段過ごしている世界
- 冒険への呼びかけ(Call to Adventure) 問題や変化のきっかけが現れる
- 戸惑いと拒絶(Refusal of the Call) 最初は挑戦をためらう
- 導き手との出会い(Meeting the Mentor) 助言者や師との出会いで決心する
- 試練・敵・仲間(Tests, Allies, Enemies) 仲間と出会い、敵と戦いながら成長する
- 最大の試練(The Ordeal) 命がけの試練や大きな壁に直面する
- 報酬(The Reward) 困難を乗り越えて成果を得る
- 帰路(The Road Back) 元の世界に戻る過程
- 変容(Resurrection) 主人公が新しい自分に生まれ変わる
- 日常世界への帰還(Return with the Elixir) 得た教訓を持って社会に戻る
このテンプレートの活用するポイントは…
- 自分の人生の転機や起業ストーリーと親和性が高い
- 自分が「主人公」であることを意識して語ると説得力が増す
という2点です。
例:28歳のOL女性が人生の転機を迎え、モデルとして活躍するまでのストーリー
簡単ではありますが、このヒーローズ・ジャーニーを使って「28歳のOL女性が人生の転機を迎え、モデルとして活躍するまでのストーリー」の例を作ったので解説していきます。
1:日常世界(The Ordinary World)
私は都内の小さな広告代理店で働く、どこにでもいる28歳のOLでした。朝9時に出社し、夜は終電ギリギリまで働く日々。鏡を見るたび「このままで本当にいいのかな…」と感じながらも、現実を変える勇気はありませんでした。
2:冒険への呼びかけ(Call to Adventure)
ある日、友人に誘われて参加したアマチュアファッションショーで、カメラマンの方にこう言われました。 「あなた、モデルの仕事に興味ある?」 突然の一言に戸惑いながらも、心の奥がザワッと揺れたのを覚えています。
3:呼びかけの拒絶(Refusal of the Call)
でも、私は心の中でこう思っていました。 「モデルなんて、私には無理」 「スタイルも完璧じゃないし、もう28歳だし」 変わりたい気持ちはあるのに、現実と不安の壁が私を引き止めていました。
4:メンターとの出会い(Meeting the Mentor)
そんなとき、Instagramで見つけた“30代でモデルデビューした女性”の投稿が目に止まりました。彼女の言葉に勇気づけられ、DMを送ってみたのです。 「年齢を理由に夢を諦めないで」と返ってきた彼女の言葉は、私の背中を押してくれました。
5:試練・敵・仲間(Tests, Allies, Enemies)
週末にポージング教室へ通い、プロフィール写真を撮影し、事務所へ応募する日々。職場では冷ややかな視線もありました。 でも、SNSで出会った同じ夢を持つ仲間たちが、「私も不安だけど一緒に頑張ろう」と励ましてくれました。
6:最大の試練(The Ordeal)
一次審査に通過した某ブランドのモデルオーディション。100人以上の中から最終審査まで残った私は、本番当日、緊張で手が震えて歩けなくなりそうでした。 でも、「ここで逃げたら、また昨日の私に戻ってしまう」と、自分を奮い立たせてステージに立ちました。
7:報酬(The Reward)
その結果、私は選ばれました。初めてブランドのカタログに自分の写真が掲載され、それを見た家族が泣いて喜んでくれたとき、「一歩踏み出してよかった」と心から思いました。
8:帰路(The Road Back)
OLとしての生活を徐々に減らし、モデルとしての活動を本格化させていきました。スケジュール管理、体調管理、自信のなさと向き合いながら、新しい世界を歩き始めたのです。
9:変容(Resurrection)
今では「夢を諦めかけた女性たち」に向けた発信をインスタグラムで行い、自分の姿が誰かの勇気になることに喜びを感じています。
10:エリクサー(Return with the Elixir)
私は特別な存在ではありません。ただ、「自分の可能性を信じて、小さな一歩を踏み出した」だけです。 もしあなたが今、迷っているのなら――。 この物語が、あなたの人生を変えるきっかけになれば嬉しいです。
2:BEFORE–AFTER–BRIDGE(BAB)
BEFORE–AFTER–BRIDGE(BAB)は、現在と未来のギャップを印象づけて、変化の価値を伝える構成です。
- Before(過去・現在の困った状態) 「以前は○○で悩んでいた」
- After(問題が解決した未来) 「今ではこんなに変わった」
- Bridge(どう変わったかの橋渡し) 「その変化を可能にした方法はこれ」
このテンプレートの活用するポイントは…
- 実体験に基づくストーリーで説得力が出る
- 自己紹介や実績紹介、ケーススタディに有効
という2点です。
例:動画クリエイターとして独立したけど3年間仕事を獲得できなかった35歳がブランディングをすることで仕事を獲得できるようになったストーリー
このBEFORE–AFTER–BRIDGE(BAB)を使って「動画クリエイターとして独立したけど3年間仕事を獲得できなかった35歳がブランディングをすることで仕事を獲得できるようになったストーリー」の例を作ったので解説していきます。
1:BEFORE(過去の状態)
動画制作のスキルに自信があり、35歳で会社を辞めて動画クリエイターとして独立しました。 しかし、現実は甘くありませんでした。営業しても返信はなし、SNSに投稿しても反応ゼロ。 気づけば3年間、まともな仕事は数えるほど。 「なんで、こんなに頑張ってるのに選ばれないんだろう…」 焦りと不安で、自信さえ失いかけていました。
2:AFTER(変化した状態)
そんな僕が、自分自身の「ブランディング」に本気で取り組んだ結果、たった半年で状況が一変。SNSのDM経由で初めての企業案件獲得、ポートフォリオを見た人から「ぜひお願いしたい」とオファーが来るようになり「あなたの世界観が好き」と指名されるようになり、価格競争に巻き込まれなくなった。今では、無理に営業せずとも、自然と仕事が舞い込む状態に変わりました。
3:BRIDGE(その間にやったこと)
変われた理由はたった一つ。「スキル」ではなく「自分自身を伝える力」に気づいたこと。 自分の過去、価値観、作品の裏側、どんな想いで動画を作っているのか。 それを「言語化」してSNS・Web・提案書に反映させただけなんです。僕は特別な人間じゃありません。 むしろ「仕事がない時代のほうが長かった」普通の動画クリエイターです。 でも、伝え方を変えるだけで、選ばれる人になれる。 もし今、過去の自分と同じように悩んでいる方がいたら、伝えたいんです。 「あなたの価値は、まだ誰にも伝わっていないだけかもしれない」と。
3:PAST–STRUGGLE–TRANSFORMATION(PST)
3つ目は、PAST–STRUGGLE–TRANSFORMATION(PST)です。
これは、自分の内面や信念を伝える「自己開示型ストーリー」に最適です。
構成要素は…
- Past(過去の自分) 何もできなかった、失敗だらけだった頃
- Struggle(苦悩・葛藤) その状況でどんな悩みを抱えていたのか
- Transformation(変化) どんなきっかけや行動で変化したか、今どうなっているか
活用ポイントは…
- 共感と信頼を生むプロフィール文や講演での導入に向いている
- 自慢話ではなく「成長ストーリー」にするのが鍵
この2点です。
例:人にメッセージを伝えるのが苦手だった34歳男性」が、ある経験を通じて変わったストーリー
このPAST–STRUGGLE–TRANSFORMATION(PST)を使って「人にメッセージを伝えるのが苦手だった34歳男性」が、ある経験を通じて変わったストーリー」の例を作ったので解説していきます。
1:PAST(過去)
私は34歳になるまで、人に想いを伝えるのがとても苦手でした。 言葉足らずで誤解されることも多く、職場では「何を考えているのかわからない」と言われ、距離を置かれることも。 本当は誠実に向き合いたいだけなのに、伝え方ひとつで信頼を失ってしまうことが何度もありました。
2:STRUGGLE(苦悩)
一番つらかったのは、プロジェクトのメンバーとのすれ違いです。 私が「まだ案を練っているだけ」だったアイデアを相手は「決定事項」と勘違いしてしまい、実行直前にトラブルに。 「ちゃんと言ってくれなきゃ困る」と責められ、信頼関係は崩壊。 そのとき「自分の中ではわかっている」だけでは通用しない世界なんだと痛感しました。
3:TRANSFORMATION(変化)
そこから私は、“伝える技術”をゼロから学び始めました。曖昧な表現を避ける、相手の前提を想像して言葉を選ぶ、感情も「なぜそう思ったかとセットで伝える」これらを意識するだけで、少しずつ関係が変わっていったんです。今では、「わかりやすく伝えてくれる」「ちゃんと話を聞いてくれる人」と言われるようになり、会議や面談でも頼られる場面が増えました。「伝えることは、才能じゃなくて技術だ」と気づけた今、以前の自分と同じように悩む人にこそ伝えたいと思っています。 あなたの中にある本当の想いは、きっと伝え方しだいで届くようになる。
他にも色々なテンプレートがあるのですが、この3つを覚えておけば、どんな場面でもストーリーで伝えることができます。
3:ストーリーテリングのコツと注意点
次にストーリーを作る際のコツと注意点をお伝えします。
私は、ストーリーを作る際…
- 五感の描写
- 比喩や象徴
- 会話の挿入
- リズムと間
- オチをつける
- 長くなりすぎない
- 自慢話にはしない
これらを7つを意識しています。
1:五感の描写
宮崎産のマンゴーをお土産で買って渡す時…
普通に「宮崎に行ったのでマンゴーを買ってきましたのでどうぞ!」と言って渡すのか…
それとも「宮崎の太陽をサンサンと浴びて育ったマンゴーです。果肉がみずみずしく甘味も凝縮されてます。私も初めてナイフを入れた瞬間、周りにゴクっという音が聞こえてしまうほど生唾を飲み込んでしまいました。ご家族でお召し上がりください」と言って渡すのか…
その情景がイメージできるようになるべく五感を刺激する描写を入れています。
2:比喩や象徴
例えば、不安や恐怖を伝える時…
普通に「不安だった」「怖かった」「嬉しかった」とだけ伝えるのか…
「まるでバンジージャンプを飛ぶ前ように怖かった」
「冷ややかな人の視線が私に集中して恐怖で逃げ出したくなった」
このように伝えています。
ただし注意点として、体験したことがない出来事はイメージできないので、ターゲットに伝わる例にするようにします。
3:会話の挿入
登場人物同士の会話を入れることで臨場感がアップします。
私は電話で「今すぐやり直してもらえませんか?」と言ったところ、その担当者は「明日からゴールデンウィークなので早くて5日後になります」と平然と言い放ったのです。
というような感じで会話を入れることで、その場の状況がよりイメージしやすくなります。
4:リズムと間
最近の若者は、YouTubeを1.5倍速にして見ると言われています。
また、YouTubeでメッセージを伝える際は、できるだけ間をカットした方が良いという人もいます。
しかし、私はメッセージを伝えるには、リズムと間が大切だと思っています。
早口ではなくテンポを意識した話し方を意識し、大切な部分は少し声を大きくしたり言葉を置きに行くイメージです。
イメージしてもらいたい場面や過去を思い出してもらいたい場面、何かを深く考えさせたい場面では、あえて間をあけたりもします。
緩急をつけることで相手の集中力を持続させることができます。
5:オチをつける
オチがないと「何が言いたいの?」となってしまいます。
ですので、最後に「何を伝えたかったのか」を明確にまとめることで、本当に伝えたいメッセージを一番印象に残るようにできます。
6:長くなりすぎない
1つのストーリーで伝えるべきメッセージを1つに絞ります。
何を一番伝えたいのかを明確にした状態でストーリーを作り、関係のない部分は削るようにします。
7:自慢話にはしない
「私はこんなことができます!」と言うだけだと、人によっては自慢話に聞こえてしまいます。
なので、必ず「なぜできるようになったのか」「できるようになるまで、どれだけ苦労や失敗をしたのか」を正直に語るようにします。
そうすることで共感が生まれます。
この7つを意識的に行うようにすると、よりストーリーに引き込むことができます。
まとめ
はい、いかがでしたでしょうか?
この動画ではストーリーテリングについてお話ししてきました。
ストーリーテリングは、誰にでも身につけられるスキルです。
最初は難しく感じるかもしれませんが練習を重ねることで、あなたの伝えたいことはより深く、より多くの人に届くようになります。
あなたの物語は、誰かの心を動かす力を持っています。
ぜひ、あなただけのストーリーを語ってみてください。
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ワークシートもダウンロードできるようになっていますので、動画を見ながら実際にやってみてください。
詳しくは、こちらのページをご覧ください。
この動画は以上です。
それでは、また次回!