【動画編集 Abobe Premiere Pro 使い方】カラーグレーディングの基礎

【動画編集 Abobe Premiere Pro 使い方】カラーグレーディングの基礎

 

こんにちは、うのです。

この動画では、Adobe Premiere Proの基本操作としてカラーコレクションとカラーグレーディングの基礎について解説します。

カメラに入っている通常のフォトスタイル…スタンダードとかビビットとか、人物などで撮影するとカメラが鮮やかなカラーを載せます。

カラーに独自のこだわりがないのであれば、普通に撮影すれば自動で綺麗で鮮やかなカラーが乗せることができますが、カラーで独自の世界観を表現したい場合は、フォトスタイルで編集することを前提としたLog撮影を選び撮影します。

Log撮影をすると霞がかったコントラストが低い眠たいカラーになります。

そして、カラーコレクションと呼ばれる色を補正する作業を行います。そうすることで、目で見る通常のカラーになります。

更に、カラーグレーディングと呼ばれる色を演出する作業を行います。そうすることで、独自の世界観を表現するカラーになります。

Log撮影した映像を人で例えると、スッピンの状態です。ここから、カラーコレクションという基礎化粧をし、カラーグレーディングという化粧をするというイメージです。

ただ、このカラーコレクションとカラーグレーディングは、人によって色々なやり方があり、このやり方が正解であのやり方は間違いというモノではなく…どんなやり方であっても、自分の思い通りのカラーにできれば、それが正解になります。

ただし、自分の思い通りのカラーにする為にはPremiere Proのどこを操作すれば、どのように変わるのかを知っておくことは大切になりますので、ここでは、カラーグレーディングの基礎として

1. カラーコレクションの基礎
2. カラーグレーディングの基礎
3. LUTについて

これらを解説していきます。

1：カラーコレクションの基礎

まず最初に行うのが、カラーコレクションです。

Log撮影をした状態からカラーコレクションをするとこのようになります。

カラーコレクションは、映像の色を補正する作業のことで、実際の色調や色合いに合わせていきます。

Premiere Proでカラーコレクションをする時は「Lumetriスコープ」を見ながら「Lumetriカラーパネル」の「基本補正」で行います。

まずは、メニューバーのウィンドウから「Lumetriスコープ」をクリックします。

すると、Lumetriスコープパネルが表示されます。

このタブをドラッグして、プロジェクトパネルなどがあるウィンドウへ移動します。

そして、このペンチのアイコンをクリックして「パレード」を表示させます。

パレードを見ると、RGBが真ん中あたりにギュッと寄っているので、これを広げていきます。

プロジェクトパネルのここをクリックして調整レイヤーをクリックします。

この調整レイヤーをビデオトラックに並べた全てのクリップの上に被さるようにトリミングして長さを調整します。

何を調整したのか分かるように調整レイヤーに名前をつけておきましょう。

調整レイヤーの上で右クリックして「名前を変更」をクリックします。

ここでは「カラコレ」としておきます。

そして、この「カラコレ」という調整レイヤーを選択した状態で、タブを「Lumetriカラーパネル」にします。

基本補正を展開すると、カラーとライトがありますので、両方とも展開します。

カラーは、ホワイトバランスの調整ができてライトは、露光量、コントラスト、ハイライト、シャドウ、白レベル、黒レベルの調整ができます。

これらを調整して、実際の色調や色合いに近づけていきます。

ここは、決まった数字にすれば良いという訳ではないので、プログラムモニターやLumetriスコープを見ながら目視でやっていきます。

私の場合は…

1. ホワイトバランス
2. シャドウ
3. ハイライト
4. 黒レベル
5. 白レベル
6. コントラスト
7. 露光量
8. 彩度
9. カーブでコントラストを微調整

この順番で調整していきます。

実際にやっていきます。

1：ホワイトバランス

ホワイトバランスのスポイトのアイコンをクリックして、プログラムモニターに映されている映像の本来白い部分をクリックします。

白の部分が小さく取りにくい場合は、ここをクリックして拡大させまます。

できるだけ正確に白を取るようにしましょう。

白を取れたらここを「全体表示」に戻します。

撮影時にホワイトバランスが取れているとあまり変化はないのですが…

試しに白ではない部分をクリックしてみます。

すると、このように色温度や色かぶり補正が変化し、目視でもハッキリと青っぽくなったのが分かります。

これで大分、色が変わってしまうので、白い物を選択するようにします。

2：シャドウ

次にシャドウを調整します。シャドウは暗い部分の調整です。ゲージを右へドラッグすると明るくなり、左へドラッグすると暗くなります。パレードを見ると、RGBが下に移動していきます。

3：ハイライト

次にハイライトです。ハイライトは、明るい部分の調整です。RGBが上に移動していきます。

4：黒レベル

次に黒レベルを調整します。黒レベルで先ほど調整したシャドウ部分の明るさを調整します。パレードを見ると、若干RGBが下に広がるのが分かると思います。

5：白レベル

次に白レベルです。白レベルでハイライト部分の明るさを調整します。今度は、RGBが上に広がっていきます。

6：コントラスト

次にコントラストです。コントラストは右へドラッグすると、コントラストが強くハッキリしたパキッとした映像になり…左へドラッグすると中間色が減りボヤッとした映像になります。パレードを見ると、RGBが上下に広がるのが分かると思います。

7：露光量

次に露光量です。露光量は映像全体の明るさです。

8：彩度

最後に彩度を調整していきます。彩度を上げるとカラーが濃くなり、下げるとモノクロになります。上げすぎると、塗り絵で塗ったようになるので注意しましょう！

9：カーブでコントラストを微調整

次にLumetriカラーパネルの「カーブ」を展開し「RGBカーブ」を選択します。

ここで、更にコントラストをつけていきます。

カーブの基本はS字です。そうすることで、カラーや明るさを維持した状態でコントラストが良い感じになります。

このカーブは、左側が暗い部分で右へ行くほど明るい部分になります。

このラインの中心をクリックします。すると、このように印がつきます。

更に、この印を基準に左側の中心あたりをクリックし、右側の中心あたりをクリックします。

左側に打った印を若干下へドラッグし、右側に打った印を若干上へドラッグしてS字を作ります。

ここまでで、大分変化しました。

これで、カラーコレクションは完成です。

2：カラーグレーディングの基礎

本来の色に補正できたら、次に色を演出するカラーグレーディングをしていきます。

これは、Log撮影をした映像です。

この状態からカラーコレクションをしたことで、このように変わりました。

更に、ここから色を変化させ、このようにしていきます。

カラーグレーディングは、実際の色にするのではなく、世界観を作っていきます。

Premiere Proでカラーグレーディングをする際、私は「Lumetriカラーパネル」の「カラーホイールとカラーマッチ」で行います。

まずは、調整レイヤーを先ほどの「カラコレ」の上のビデオトラックに配置し、トリミングして長さを合わせます。

そして、右クリックして「名前を変更」から「カラグレ」としておきます。

この「カラグレ」の調整レイヤーを選択した状態で「Lumetriカラーパネル」の「カラーホイールとカラーマッチ」で調整していきます。

それと「Lumetriスコープパネル」のペンチのアイコンをクリックして「ベクトルスコープ」を表示させます。

「パレード」をクリックして非表示にします。

私の場合は…

1. シャドウ
2. ハイライト
3. ミッドトーン
4. スキントーン

この順番で調整していきます。

実際にやっていきます。

1：シャドウ

まずは、暗い部分のカラーから調整していきます。

ここは、好みになるのですが、今回はブルー系にしてみます。

このように、シャドウ部分が青っぽくなります。

2：ハイライト

次にハイライトで明るい部分の調整をします。

今回は、補色と言って色相環上で反対側に位置する色同士の組み合わせを表現していきます。

ここでも分かるように、青系の反対はオレンジ系ですので、ハイライトはオレンジに寄せていきます。

すると、このように変化します。

3：ミッドトーン

次に中間色のミッドトーンです。

ここも若干、オレンジにしていきます。

すると、このように変化します。

4：スキントーン

ここまでで、大分カラーが変化していますが、これだと人物の肌にも全体にカラーが入ってしまっているので、スキントーンを調整していきます。

「Lumetriカラーパネル」の「HSLセカンダリ」で行います。

キーを展開し、スポイトをクリックします。

プログラムモニターから肌の部分をクリックします。

「カラー/グレー」にチェックを入れると選択した部分がこのように表示されます。

HとSとLを微調整して、なるべく綺麗にスキントーンを抽出していきます。

スキントーンを抽出できたら「Lumetriスコープ」のこのラインがスキントーンインジゲーターというモノなので、このラインを目安にカラーを調整します。

修正を展開し、このライン上に乗るようにカラーを調整します。

そうしたら、先ほどチェックを入れた「カラー/グレー」のチェックを外します。

最後に、リファインを展開しブラーをかけて馴染ませます。

これで完成です。

3：Lutについて

ここまでカラーコレクションとカラーグレーディングの基礎をやってみて…

• 毎回、こんな作業をするのは大変…
• スキントーンにムラができてしまう…

という方もいると思います。

そういう方は、LUTを使うことをお勧めします。

LUTとはルックアップテーブルの略で、簡単にいうと一瞬でカラーグレーディングができてしまうというテンプレートです。

多くの映像クリエイターが販売していたり、無料配布していますので、それを使えば本当に一瞬で良い感じのカラーになります。

私も3つのパターンのLUTを無料配布しています。

興味のある方はこちらをご覧ください。

それでは、LUTを使ったカラーグレーディングを解説していきます。

まずは、2つの調整レイヤーをシーケンスに配置します。

下の調整レイヤーは「基本補正」という名前にします。

上の調整レイヤーは「LUT」という名前にします。

そして「LUT」の調整レイヤーを選択した状態で「Lumetriカラーパネル」の「クリエイティブ」を選択します。

ここの「Look」からLUTを選択します。

Premiere Proには、デフォルトでもいくつかLUTが用意されていますので、この中から選んでも良いのですが…

今回は私が作ったオリジナルのLUTでやっていきます。

参照から「FILM BLUE」のLUTを選択すると、このように一瞬でカラーが適用されます。

あとは、ここでLUTの強さを調整したり「基本補正」という名前にした調整レイヤーを選択して、「Lumetriカラーパネル」の「基本補正」で露光量、コントラスト、ハイライト、シャドウ、白レベル、黒レベルの微調整を行えば完了です。

ぜひ、活用してみてください。

まとめ

はい、いかがでしたでしょうか？

この動画では、Adobe Premiere Proの基本操作としてカラーコレクションとカラーグレーディングの基礎について解説しました。

カラー編集はゼロからやると大変な作業になりますが、独自の世界観を作り出すことができるので、基礎を身につけていただきたいと思います。

ちなみに、Premiere Proはあまり細かくカラー編集ができないので、カラー編集を専門にしているプロだったり、カラーにこだわりが強い人は、ダヴィンチリゾルブという動画編集ソフトでカラー編集をしています。

最後にお知らせです。

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この動画は以上です。

それでは、また次回！