どうも、宇野です。
「シャッタースピード」「絞り(F値)」「ISO感度」この3つが映像の露出を決めている要素です。
この3つを組み合わせることによって好みの画にします。
一眼レフカメラ(ミラーレス)は、スマホやホームビデオカメラでは撮れないような、背景や手前をぼかして被写体を際立たせたり、ふんわりとした綺麗な動画を撮ることができるのが魅力です。
ここでは、背景や手前をぼかして被写体を際立たせたり、ふんわりとした綺麗な動画を撮る際の基本的な「シャッタースピード」「絞り(F値)」「ISO感度」についての解説と設定のコツをお伝えします。
【動画撮影】シャッタースピードと絞りとISO感度について(YouTube)
シャッタースピードとは?
シャッタースピードとは、カメラのシャッターが開いている時間のことです。
シャッターが開いている時間が長いことを「シャッタースピードが遅い」と言い、開いている時間が短いことを「シャッタースピードが速い」と言います。
シャッタースピードは「明るさ」と「ブレ」に影響を及ぼします。
シャッターが開くと光を集めます。
シャッターが開いている時間が長ければ、大量の光を取り込むことができるので明るい動画を撮影でき、開いている時間が短いと少量の光しか取り込むことができませんので光の量を抑えた動画を撮影できるということです。
また、動きの速い被写体を撮影する場合、シャッタースピードが遅いとブレた写真になり、シャッタースピードを速くして一瞬だけシャッターを開いて光を取り込むことで、ブレの無い写真を撮影できます。
シャッタースピードは固定させる
シャッタースピードを変更すれば、明るさとブレを調整することができます。
しかし、注意すべきことがあります。
それは、動画を撮影する場合は、シャッタースピードを変更せずに固定して撮るということです。
動画は、1秒間に24枚、30枚、60枚、120枚などの静止画を高速で切り替えて動きを表現しています。
撮影時にカメラで1秒間に24枚、30枚、60枚、120枚などの静止画を撮影しているのです。
この時、動画を撮影している中でシャッタースピードが変更されてしまうと、連続して流れる画像の中に、明るい画像、暗い画像、ブレのある画像とブレのない画像が混在してしまいます。
様々な静止画像が混ざった状態で連続して表示すると、動画の滑らかさが安定せず、カクカクした違和感のある動画になってしまいます。
安定した滑らかな動画を撮るためには、シャッタースピードを変えずに固定して撮影することが必須です。
絞り / F値とは?
レンズを通る光の量を調整することを絞りと呼び、その光の量を数値化したものがF値と言います。
絞りは、明るさとピントに影響を及ぼします。
レンズ内部には、光の量を調整するための「絞り羽根」という複数枚の板があり、その絞り羽根によって作られる穴が光を通します。
穴の開き具合を絞っていくことで光の量を調節しています。
絞りを開く(F値が小さい)ほど光の量は多くなり、絞りこむ(F値が大きい)ほど光の量は少なくなります。
絞りこむ(F値が大きい)ほどピントの合う範囲が広くなり、絞りを開く(F値が小さい)ほどピントの合う範囲が狭くなります。
絞り / F値を調整してぼけを出した動画を撮る
絞り(F値)を調整することで一眼レフならではの「ぼけ」を出した動画を撮ることができます。
F値を小さくして被写体にピントを合わせることで、簡単に背景や手前をぼけさせることができます。
そうすることで、被写体がより際立つ動画にすることができます。
※ F値の最大、最小は、レンズによって異なります。※ 絞りを最大に開いた状態を「開放」と言い、そのときのF値を開放F値と言います。
ISO感度とは?
ISO感度とは、デジタルカメラが光をとらえる値で、明るさに影響を及ぼします。
デジタルカメラは、イメージセンサーに当たった光を電気信号に変えて処理します。
電気信号を増幅させるのがISO感度の役割です。
ISO感度を2倍に上げると電気信号も2倍になり、半分の光量でも同じ明るさの映像を撮ることができます。
暗い場所での撮影でISO感度を上げると明るい動画を撮ることができます。
ISO感度を上げるとノイズが増える
ISO感度を上げれば明るい動画を撮ることができます。
しかし、ノイズが増えてしまう原因でもあります。
実は、カメラで撮影している時点でノイズは発生してるのですが目立たないだけなのです。
ISO感度を上げるということは、信号を増幅させていくのでノイズも同じように増幅して目立ってきます。
ですので、暗い場所での撮影の時だけではなく、通常の環境での撮影の時も画質の劣化を防ぐ為、ISO感度はできるだけ低くすべきだと言えます。
高画質な動画を撮るためのカメラの設定
「シャッタースピード」「絞り(F値)」「ISO感度」を理解できたら、カメラの設定をしていきましょう。
ここでは、僕が普段設定している設定についてステップ・バイ・ステップで解説します。
Step1:カメラのモード設定を【M(マニュアル)】モードに設定
カメラのモード設定を【M(マニュアル)】モードに設定します。
Autoでも撮れ流のですが、屋外から屋内に入った場合や、被写体が動いた際などに設定が都度変わってしまったりしますので、マニュアルで撮影することをオススメします。
Step2:fpsを60fpsに設定
fpsを1080p/60fpsにします。
4Kは、多くの容量を使ってしまうので特別な理由がない場合は、4KではなくフルHDで撮影するようにしましょう。
FPSについては、【動画学習】スローにするときは注意!フレームレートについてで解説していますので、ご覧ください。
Step3:F値を開放する
f値(絞り値)はカメラに入る光の量をコントロールし「ボケ」をコントロールします。
一眼レフならではの大きくボケた動画を撮るなら、f値を小さくします。
逆に、奥までしっかりピントを合わせたいならf値を大きくします。
ここでは、一眼レフならではの動画にしたいので、F値の数字を可能な限り小さくします。
Step4:シャッタースピードはfpsの倍の値にする
シャッタースピードはfpsの倍の値にします。
24fpsなら48に近い1/50秒にして、30fpsなら1/60秒、60fpsなら120に近い1/125にします。
フリッカーと言って、蛍光灯のチラツキがでてしまう場合があるので、そのような場合は1/100秒もしくは1/50に合わせてみてください。
日本は50Hzのエリアと60Hzのエリアに別れていますので、50の倍数もしくは60の倍数であればチラツキと同じ速さでシャッタースピードを設定すれば同じ周期で同期します。
Step5:ISO感度をできるだけ小さくする
ISOは数字が小さいほど高画質になるので、できるだけ小さく設定します。
暗い時は数字を少しづつ大きく調整します。
数字が上がれば上がるほどノイズが増え画質は悪くなっていきますので注意しましょう。
カメラの種類によって違ってくるのですが、ISOを1600や3200以上とかにしても暗いと感じる場合は、シャッタースピードを半分の値にしたり、F値を小さく設定してみてください。
それでも改善できない場合は、照明を使用することを検討してみてください。
ここでは、背景や手前をぼかして被写体を際立たせたり、ふんわりとした綺麗な動画を撮る際の基本的な「シャッタースピード」「絞り(F値)」「ISO感度」についての解説と設定のコツをお伝えしました。
この動画が参考になったと思っていただけたら、チャンネル登録よろしくお願いします。
編集後記
「これから動画編集スキルを効率良く身につけたい!」という方向けに「動画編集の基礎をゼロからステップバイステップで学ぶ」ことができる「Premiere Proの基本操作」という完全無料の動画をご用意しましたのでご覧ください。
最後までありがとうございます、それでは、また次回!